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Android 4.4 の試験機能 ARTランタイムを試してみた。

 Android 4.4で試験的に採用されたARTランタイムを試してみました。

ART(Android RunTime)

ARTは4.4リリースで実験的に導入される新しいAndroidのランタイムです。これは[設定]> [開発者向けのオプションでオンにすることができるキットカットでの進行中の作業のプレビューです。既存のDalvikランタイム(libdvm.so)とART(libart.so)をご利用いただけます。デバイスは、いずれかまたは両方を使用して構築することができる。両方がインストールされている場合は、開発者向けのオプションからの起動をデュアルできます。(Google翻訳)



Androidのアプリの実行環境は、「Dalvik」と呼ばれるランタイムで実行されています。JIT(Just-In-Time)コンパイラを利用して、変換処理が行われています。JITコンパイラは、Android 2.2 Froyoから搭載されている機能で、当時、体感でもアプリの動作速度の向上が感じられました。「ART」は、AOT(Ahead-Of-Time)コンパイラを利用しています。コンパイルするプロセスが、アプリのインストール時点で行われます。アプリを実行する際の変換処理が必要なくなるため、実行性能が高まり、CPUへの負荷やバッテリー消費を低減させる効果があるとされています。



設定

 設定方法です。「設定」→「開発者向けオプション」→「ランタイムを選択」をタップします。



 「ARTを使用」を選択します。
 再起動後に「libart.so」(ART)が有効になります。
 アプリが最適化されます。

メリット

 Nexus 4のベンチマークです。計測アプリはQuadrantです。左がART、右がDalvikです。ARTのトータルスコアが5222で、Dalvikは4801です。CPU、Mem、I/O、ともに向上しています。体感でもアプリの動作速度の向上が感じられます。
 Nexus 5のベンチマークです。左がART、右がDalvikです。ARTのトータルスコアが12349で、Dalvikは9203です。CPU、Mem、I/O、ともに向上しています。Nexus 5の場合、Kitkatのリファレンス機だけあって、ARTを試験運用するのに最適化されています。体感でのアプリ動作速度は、Nexus 4以上に感じられます。爆速の2乗です。

デメリット

 Nexus 4です。先日導入したGoogle Homeを設定していると、いつまでたっても起動しません。やはり、最適化できないアプリがあるようです。仕方ないので、カスタムリカバリーからファクトリーリセット、イメージファイルを焼いて戻しました。



Nexus 5です。LINEの無料通話ができません。メイン機でこれは痛いですね。まぁ、そのうち対応するでしょう。


ARTランタイムは、すべてのアプリが実行できる訳ではありません。LINEの無料通話ができないというオチがついたところで、Nexus 5は素のままでも十分早いので、サブ機のNexus 4で、しばらく試してみます。また、Nexus 7 2012年モデルは、実装されていません。


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